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こっそりクリスマス企画 2

Lover's hand クリスマスSS
2話目はエリカ視点です。

美由紀に応援メッセージ下さった方、どうもありがとうございます。
「ひかりの中で・・・」の更新はもう少しだけ待っててくださいね。






「エリカはイブどうすんの?」

 真奈美にそう言われて、思わずあたしはため息をついてしまった。
 だって受験生にクリスマスなんて言い出せない。あんなに必死に勉強してるのに……

「ちょっと何? あんた別れたの?」
「え? 違う違う、別れてない。ただ……勉強じゃましちゃダメだよなーと思って……」
「ああ、受験生だっけ彼。一日中は無理でも、2、3時間くらいはいいじゃない。あんまりほっとくと予備校で浮気するかもよ。あの顔なら女の子はほっとかないよ?」
「え、でも……」 
「ヤりたい盛りに彼女にほっとかれて、つい迫(せま)ってきた女子高生をつまみ食い」
「智樹はそんなこと――」
「絶対しないって言える? そんなに安心してていいのかなぁ」
 口の端だけで笑う意地悪そうな顔で真奈美があたしのあごを指先でなでた。
「なんか真奈美、今日は意地悪だよね」
 普段の真奈美はもっとさっぱりとした姉御肌の女の子なのに。
「そりゃそうよ。あたしは彼と一緒のクリスマスは過ごせないのよ? なのに堂々と一緒に過ごせるエリカは何の約束もしてないって言うんだもん」
「不倫なんかやめなよ」
「やめられるもんならとっくにやめてる」
「そうだろうけど……」
「わかってるからそれ以上言わないで。それよりエリカ、イブまであと二日なんだからとっとと可愛い彼とイブの約束取りつけなさいよ、。あ、そうだ。今からランジェリーショップ行こ?」
「え、なんでいきなりランジェリーショップ?」
「勝負下着よ、決まってるじゃない。脱がせてもらうためのとびきりエロいやつ買うわよ」
 真奈美があたしの腕を掴んで歩き出す。
「ちょ、ちょっと待って。あたしバイト」
「まだ時間あるでしょ。そんなんじゃピチピチの女子高生に負けるわよ」

 勝ち負けとか、そんなんじゃないと思うんだけどなあ。
 まあでもまだプレゼント買ってなかったし、智樹に欲しいものを訊いたら、なんとなく返ってくる答えに想像ついたし……だってあいつそれしか言わないんだもん。

『エリカが欲しい……』

 耳元でささやかれる甘く掠(かす)れた声。
 思い出したらからだの芯をなにかが甘く突き抜けた。


*.*.*.*.*.*.*.*


「買っちゃった……」

 透け感のある白いレース地にピンクのミニバラをあしらったブラとショーツのセット。
 買ってきた下着をあらめてベッドの上に広げて見たら、妙にエロい気がして恥ずかしくなってきた。ちょっとどうしよう、あたしってばこれ着るの?

「エリカ大胆なの買ったねえ。智樹が鼻血ださなきゃいいけど」
「えっ、美咲さん!?」
 あたしが下着を前に腕組みをしていたら、いつの間にやってきたのか美咲さんがベッドの上からひょいとショーツを取り上げた。

「エリカ、いくら私が今から行くって電話してても玄関ドアの鍵開けっぱなしは無用心だよ。それにしても……」
 美咲さんが手にしたショーツを目の高さに上げて、美貌ににやにや笑いを貼り付けてあたしを見ながら、ショーツの両サイドの紐をゆっくりと引っぱってほどいていく。
 そう、真奈美にそそのかされて買ってしまったのは、デザイン的には可愛いけど下着として用をなすんだろうかと思われるほど透けていておまけにショーツのサイドは紐……。

「スケスケレースのブラにひもパンなんて、やるねえエリカ」
「友達に無理やり買わされたの! ヘンな想像しないでよね」
「えー、それは無理。これ見たらあれやこれや想像しちゃうでしょ。智樹ってばこの紐どうやってほどくのかな~とか?」
「美咲さんのスケベ。触んないでよ」
「冷たいなあエリカ。せっかくエリカと智樹にクリスマスプレゼント持ってきたのに」
「え? プレゼントって……きのうもらったのに?」
「あれとは別。はいこれ」

 美咲さんが差し出したのは大きめの紙袋に入った……赤い服?

「プレゼント交換でもらったんだけど私にはちょっと小さかったからエリカにあげる」
「これって……」
「ミニのサンタ服。その下着つけてこの服着て智樹に迫ったらエリカ寝かせてもらえないよ」

 美咲さんが楽しそうにクスクス笑う。

 確かに……。
 爽やか王子とか言われてるのを聞いたことがあるけど、あいつは実はエロ王子だ。
 一晩中寝かせてもらえなかったことだって一度や二度じゃないし。エッチなことばかり言わせようとするし。

 ……そういやしばらくしてないな。
 時間なくて、会ってもキスだけで。あたしは平気でもあいつはどうだったのかな……。

 熱に浮かされたみたいに潤んだ智樹の黒い瞳がふと目に浮かんだ。

 欲情したときに見せる濡れたように光る黒い瞳。
 体の芯を刺す甘いささやきであたしを翻弄して、体中に痕を残して。
 痛くて苦しくて逃げたしたいのに、つながってる場所はとろけそうなほど気持ちよくて。

「エーリカ」
 え?
 目の前に美咲さんのニッコリ笑う顔があった。
「なに欲情してるの?」
「は? してないし!」
「ほんとにぃ?」
「だからヘンな想像しないでよ!」

 あたしはクスクス笑う美咲さんを追い返すと、下着を片づけてバイトに出かける用意を始めた。

 やっぱりイブの夜は普通の下着にしとこう。
 受験生一晩中引き止めるわけにはいかないし、あれは智樹の合格祝いまでおあずけってことで。

 
 バイトが終わったあと、智樹の予備校の前で彼を待っていた。
 もし会えなかったらメールすればいいや、と思ってたけど、会えたら嬉しくて思わずお持ち帰りしたくなっちゃった。
 別にえっちしたいとかじゃなくて、もうちょっとだけ一緒にいたいなって思ったからなんだけど、まさかそんなことできないしね。
 明日の夜までがまんがまん。 
 
「じゃあエリカ、明日」
「うん、明日ね」
 あたしを送って来てくれた智樹と部屋の前で軽く触れるだけのキスをかわす。
 一度じゃ終わらなくて何度も何度も。
「エリカ……」
 智樹の瞳が濡れたみたいに光ってる。
 あたしももっとキスしたかったけど、理性を総動員して智樹を部屋の中に引っ張り込む誘惑をしりぞけた。
「明日、メール待ってるから」
「……うん」

 明日の夜、いっぱいキスしようね。 
 そう思って智樹の背中を見送ったのに――。


つづきはまた明日。

| 小説 | 22:59 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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