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今年もお世話になりました

気がつけば、今日で2012年も終わり。
ずっと放置ですみません。
あたたかいお気持ちコメントと拍手に、救われた1年でした。

いつも本当に気を使っていただいて、ありがとうございます。

病気の方は、全快とまではいってないんですが、もう薬は飲まなくても日常生活は何とか送れてます。
ただ、書く方はやっぱりもっともっと精神力が必要なのか、集中できなくて、なかなか進まない状況です。
仕事が原因の適応障害なので、お医者様には「会社をやめればすぐ良くなると思いますよ」なんて言われて、辞めたい誘惑に駆られてますが、経済的にはそうもいかず。

来年はどんな年になるか、全然予想はつきませんが、少しでも書き進められるよう、心身ともに体調を整えたいなと思ってます。

来年も、たま~に思い出して来ていただけると、とても嬉しいです。
では、みなさま良いお年を。



以下は、この間の「ひかり~」のエピソードの続きです。
でもまだ完結じゃないので、中途半端なのが嫌な方は次を待ってから読まれることをおすすめします。


 夏の昼下がり。家からさほど遠くないファミレスで、仁は麻耶の伯母だと言う女性と向かい合っていた。
 自分たちの親世代としてはかなり若い年代だろう。美由紀の母親とは軽く10歳くらいは離れていそうだ、と仁はひそかに見積もった。
 そして彼女は、確かに麻耶との血の繋がりを感じさせる面立ちをして美しかった。美由紀の友達である娘はたぶん父親似なのだろう。
 一緒にやってきた娘のほうはここには同席していない。もちろん美由紀もだ。
 彼女が仁に何を聞きたがっているのかは知らないが、麻耶とその兄の話、となればどうしたって美由紀が腕を切られたあの事件にふれずにいることはできない。
 そもそも仁は美由紀の前で麻耶の話をしたくなかったし、美由紀もあの日のことを思い出してパニックをおこさずにいられる自信がなかったために、葉月とともに美由紀の家にいてもらうことにしたのだ。
  
「それで、何を訊きたいんですか」
「なんでも。麻耶ちゃんと武幸(たけゆき)君のことなら何でも、全部」
「武幸って兄貴のことは何も知らない」

 仁の知っている麻耶の兄貴はユキヤという名前だったのだ。武幸なんて奴は知らない。
 
「じゃあ麻耶ちゃんのことを。どうしてあの子は亡くなったの? 知ってることを全部教えて」

 テーブルに身を乗り出さんばかりに仁に詰め寄る麻耶の伯母に、仁はため息をつきたい気分だった。
 いったい何を話せというのだろう。
 小鳥や猫を殺した話? 忌まわしい赤い痕と切り傷だらけだったからだのこと? それともユキヤを背中から刺したいきさつ?
 もし今麻耶が生きていたなら、仁はこの女性に自分が知ったすべてを話して、麻耶を助けてくれと頭を下げただろう。
 けれど麻耶はもういないのだ。いまさらそんな話をしてどうなるというのだ。

(やめときゃよかったな)

 いくら美由紀の頼みでも、断ればよかった。
 いっそ黒岩先輩でも引っ張り出せばよかったのかもしれない。
 仁は麻耶の幼馴染だと言った先輩を、今の今まで思い出さなかった自分を罵った。

 切羽詰った顔でこちらを見つめる女性に、仁はため息をついて重い口を開いた。

「麻耶は病院のベランダから謝って落ちて亡くなったと聞いてます。麻耶のことでほかに聞いて楽しくなるような思い出話は何もないし、正直、あいつのことを話すのは気が進まない」

 仁の言葉を聞いたとたん、彼女は張りつめた表情を申し訳なさそうにゆがめた。

「……ごめんなさい。そうよね、わたしったら自分のことばかりで。きみにとっても麻耶ちゃんは大事な人だったのよね」
 でもお願いだから教えて、と彼女は頭を下げた。
「麻耶ちゃんは本当に事故で亡くなったの?」
「自殺だとでも?」
「ううん、そうじゃなくて。その……、殺された可能性はないの?」
「殺された? なんで。そんな話は聞いてない」
「本当に? 事故に偽装されたって噂もなかった?」
「少なくてもおれは知らない。でもなんでそんなことを」
「私の姉――麻耶ちゃんの母親はね、あの子の父親に殺されたのよ」

| ひとりごと | 01:18 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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